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最相葉月の「なんでやねん日記」
最終更新日 2003.05.27

2003年5月27日(火)――その35
提供されたご夫婦の想いは

情報掲示板にも書きましたが、京大再生医科学研究所の中辻憲夫先生のグループが、27日午後4時から京大で行われた記者会見で、国内で初めて日本人夫婦の凍結受精卵からES細胞株が樹立されたことを発表しました。染色体が正常で分化能をもつ安定した株が一株できたとのことです。1998年11月にウィスコンシン大学のグループが世界で初めて人間のES細胞を樹立したと発表してから、4年半をかけたことになります。

ES細胞はパーキンソン病患者へのドーパミン産生細胞や糖尿病治療のためのすいとう細胞、肝細胞などの移植医療に有効だとされています。今年に入ってようやく凍結受精卵の提供者が現れましたが、10個の凍結受精卵とそれらを提供した夫婦の個人情報は一切切り離されており、研究者もどなたのものであるかは一切わかりません。10個が同じ夫婦のものであるかもわかりません。昨年中辻先生にうかがったところでは、良質な細胞株が3〜5株あれば日本中の研究者に5年以上は提供できるということでしたので、もうしばらくは樹立研究が続くものと思われます。

このES細胞株は提供した夫婦のものでもありませんし、京大再生研のものでもありません。あくまでも文部科学省が認可したES細胞株の樹立機関が樹立した公共財産という位置づけです。今後は、文部科学省で使用計画を認められた研究者のもとへ無償で分配されることになります。ES細胞は生殖細胞にも分化する可能性があると動物実験では確認されています。何を目的にどんな研究が行われるのか。はじめに提供を決意されたご夫婦の想いを無にしないためにも見守っていきたいと思います。

それにしても、ご夫婦の想いとはどのようなものだったのでしょう。

2003.05.27 最相葉月(プロフィール)



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