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LNET倫理委員会/第1回「離婚後の凍結受精卵の行方」
最終更新日 2003.04.17




文/i 編/最相葉月

8. i さんよりLNETへの回答
2003.4.16受信

7でご紹介したように、凍結受精卵を15個保存されることになったiさんあてに10の質問をお送りしていましたが、2003.4.16、iさんより回答が届きましたので掲載いたします。(最相)

1.不妊治療を開始された理由。開始時期、お二人の年齢、治療終了時期。要した費用。

子供が早く欲しかったこと。25歳と26歳。治療終了した時期は34歳と35歳でしたね。 要した費用は交通費や宿泊費等を含めて1千万近くかかったと思います。

2.15個の凍結受精卵を保存されているということですが、新鮮卵も含め、トータルで何年間に何度採卵し、合計何個の受精卵を凍結保存されたのでしょうか。それは同じ病院でしょうか。

15個の凍結卵の採卵回数は2回分です。年間4or5回体外受精を受けた時期もありますし、また卵子は比較的出来やすい体質であることもあったようで、多い時は20個以上出来ました。そのうち顕微受精をして、受精卵としてよいものを、子宮に戻します。しかし戻す個数は、学会では3個までと決められていたことや、残りの受精卵が凍結しても可能と判断された卵は凍結することにしていました。全て同じ病院でした。 採卵するまでの過程、又その月のホルモンのバランスによって出来る卵子の数は、その都度違います。受精卵を子宮に戻す時に子宮内膜が薄い場合は、やはり戻しても着床しにくいことが多くそんな時は、苦労して作った卵を戻したくない、少しでも可能性の多い時期に戻したいと、思うのですよね。

3.子宮への移植は何度行われたのでしょうか。

子宮に移植したのは、トータル10回前後だったと思います。

4.子宮への移植に使用された受精卵は何個ありましたか。成功しなかった理由は。

戻すのは通常、3個でしたね。成功しない理由、つまり、出来ない原因が不明だから、何度もトライするしか無かったんですよね。その都度、結果が出た後に、今回は子宮の内膜が薄かったからかも? 卵の生命力が無かったからかも? の繰り返しなのですよ。子宮の内膜が薄くても着床する人もいれば、いくら内膜が厚くても着床しない人もいるので、これが不妊の永遠のテーマだと思います。

5.1回に子宮へ移植される受精卵は2個、多くて3個までとされています。15個も凍結保存することになった理由は排卵誘発剤のためですか。理由をお聞かせください。

15個凍結するに至るまでには2回採卵をして、一度目は3個戻した残りを凍結して、次は採卵した全てを凍結しました。排卵誘発剤の関係!? それは、違いますね。確かに体外受精をするのには、少しでも多く卵子ができるほど、いい。採卵した卵子全てが戻せるということではなく、10個採卵出来ても、培養して行く内に途中で成長が止まったりして、実際、子宮に戻す事が出来ないことも多いし、又同じ薬や注射をしても、卵子がたった1個しか出来ない人もいます。

6.病院での凍結保存期間は原則何年以内ですか。一年間の保存料は。

凍結保存料は年間、たしか7万円だったと思います。保存期間は1年更新です。

7.元ご主人の女性関係は不妊治療をされていたときにはご存じでしたか。

女性関係は、この治療を受けている間は知らなかったですね。

8.これまでに家族や友人、不妊治療の団体やホームページなど、どなたかに相談されましたか? その方々のご意見はどうでしたか?

不妊治療の相談!? 多分こんな治療を受けていない方に相談してもホントウは意味が無いんですよね。だから、友人で同じ治療を受けた人には話したことはありますが。

9.病院にはカウンセラーの方がおられましたか? カウンセラーはどのようなアドバイスをくれましたか?

病院にはカウンセラーはいました。でも、私は相談はしませんでした。

10.元ご主人の意見はいかがでしたか? あるいは、今後ご意見をいただける可能性はありますか?

元の主人とは、相談はすることはありません。

追伸

この治療を受け続けて、2度妊娠反応が出たことがありますが、1週間もつことはありませんでした。原因はDr.でも解らなんですよ。正直だから、卵の生命力が弱かったとしか答えが出ない。

体外受精を受ける際に、採卵するまでに沢山の排卵誘発剤を使用し、通常に妊娠される方よりある面薬漬け状態で子宮に戻すわけですから、素人の判断でも、薬を使用していない子宮に戻した方が多少でも着床しやすいのではと思うんですよね。ただ費用がかかることもあったり、一概に採卵と、戻しとは違う月にした方が妊娠しやすいとも言えずホントウに不明なんですよ。だから、私はたとえ費用がかかっても少しでも妊娠する可能性を選びたかった。

私は凍結卵を残したまま離婚に至ったのですが、経済的に恵まれていたからここまでの治療を受けることが出来たのだとも思うし、また、この様な悲惨なことも経験することになったんだとも思います。

子供が授かることは人間にとって凄く大事なことでもありますし、今の医学で、原因が解らないまま、時間と費用と精神的負担をかけても様々な面で頑張っている女性を出来るかぎり支援してもらえるところを是非作りたいですね。私の人生経験のほんのひとかけらからそんな風に思います。この様な治療を善か否かと判断するだけではなく。

誰だってこんな治療受けたくて受ける方はいません。この道しか無いから、人に批判されても、辛い治療を受けているのだと思います。

<追記 iさんが病院に確認されたところ、現在はすでに凍結受精卵は病院になかったそうです。凍結の更新の手続きと更新料金を納めていなかったことが原因のようです。なお、法律上離婚が成立している場合、又は相手が死亡した場合はすみやかに破棄されるのが日本産科婦人科学会の指針です(最相)>

文/i 編/最相葉月



2003.04.17 文/i 編/最相葉月



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