ぜんそくになった。このひと月ほど、夜中に突然呼吸が苦しくなることが何度かあって、先日はどうしようもなくなり緊急入院、その後の検査で判明したのだ。ぜんそくは成人になって発症するケースが最近多いらしく、この30年で1〜3割ほど増加しているらしい。小児ぜんそくの多くがアトピー性であるのに対して、成人発症は、風邪をこじらせたり、受動喫煙を含めた喫煙、ペットの毛やフケ、ストレス、花粉やハウスダスト、等々が複雑に絡み合った多因子疾患である。わが家の猫たちの抜け毛が激しいことも一因かと思うが、それだけでもないのだろう。今のところ、かたときもボンベが手放せない。
そんなわけで、体力をつけるため(家人のほうは、出すぎたお腹をへこますため)山梨県の勝沼へ日帰り旅行をした。べつに勝沼に行くつもりではなかったのだが、新宿駅から特急かいじに乗って、たまたま降りたのが勝沼ぶどう郷駅だったのだ。
勝沼といえば、日本のワイン発祥の地である。明治10年に日本で初めてのワイン醸造会社「大日本山梨葡萄酒会社」が設立され、ワイン醸造が始まったのだという。当時はまだぶどう酒と呼んでいて、食べておいしいぶどうとワインをつくるのによいぶどうは違うもの、という発想すらなかったようだ。しかも、ワインの味を知る客が日本にはいない。市場がなければ商品が育たないのは当然で、勝沼でワイン産業が商売として成り立つようになるのはここ20年ほどのことらしい。この日は勝沼醸造のワイナリーを見学した。なぜ勝沼醸造かといえば、「ぶどうの丘」という観光施設で勝沼にある32軒の醸造会社のワインを試飲したら、勝沼醸造のものがもう圧倒的だったからだ。ワインに詳しくないどころか最近めっきり弱くなった私でもわかるほどの味の違いだった。
社長が案内してくださるというワイナリーツアーを申し込み(一人たった1500円!)、プレミアムワインのいくつかを試飲。勝沼産甲州種ぶどうが原産の白ワインはどれも繊細でやさしい風味があって、思わず天ぷらやウニが食べたくなった。そうそう、チーズやステーキでは断じてないのです。正直いって、日本にこんなおいしいワインがあったのかと驚いた。目隠しでテイスティングされたらワイン通でも間違うんじゃないかなあ。
「この土地でできる最高のものを目指したい」という有賀社長は、たった一樽でもいいものができれば本当は売りたくないという。売るのではなく、おわけするという表現をしたいともおっしゃっていた。日本料理を食べるときには、日本酒のような感覚で日本のワインを飲む、という日がやってくるかもしれない。
ところで、遅ればせながら本日、クローンの遺伝子異常についてアップしました。遺伝子異常は当初から指摘されていたことですが、X染色体上の特定の遺伝子異常が判明したのは初めてのことです。科学的な事実は、倫理的な判断を行うときの重要な材料となります。今回の研究結果は、クローン人間ばかりでなく、クローン胚を用いる再生医療などの研究すべてに影響を与えるでしょう。
勝沼醸造のホームページ
http://www.katsunuma-winery.com/
(社長が案内してくださるコースは要予約。食事付きのコースもあってこちらは5000円。この日は突然うかがったにもかかわらず快く案内してくださいました)