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最相葉月の「なんでやねん日記」
最終更新日 2002.07.16

2002年7月16日(火)――その21
模擬国家生命倫理委員会が行われました。
これはお知らせしていたように...

13日、東大医科学研究所講堂で模擬国家生命倫理委員会が行われました。これはお知らせしていたように、神奈川県科学技術アカデミーが主催となり、生命科学と倫理についてディスカッションすることを目的として開催されたものです。詳細はKASTより報告書が発表されると思いますが、当日は講堂の座席がすべて埋まる大盛況でした。「人間のクローン胚利用を認めるか否か」と「遺伝子診断結果の保険適用を認めるか否か」という二つのケーススタディをもとに具体例を設定して議論していただいたところ、ケーススタディを考える以前に前提となる問題がいかに山積しているかが顕著になりました。

再生医療の研究者を中心にクローン胚の研究利用を進める動きがあることを先日トピックスでお伝えしましたが、当日の議論ではクローン胚は科学的に時期尚早であるだけでなく、女性の卵子の取り扱いをはじめとする生殖補助医療の現場の問題、臨床応用へのシステムの不備などがあり、いかに私たちの日常感覚とはかけ離れたものであるかが明らかになりました。

遺伝子診断と保険適用についても同様で、そもそも保険会社のシステム自体が変化していくべきではないかといった議論、それ以前に、日本には人間を対象にした被験者保護のルールがない、個人情報保護とその利用のルールがない、動物保護が十分でない、そもそも日本には生命倫理の個別問題を考えるための基盤がないという指摘もありました。

議論はケーススタディに留まることなく、日本が国際的にどのような責任を負っていくべきか、国の倫理委員会とはどうあるべきか、といった問題まで発展し、最終的な結論には至らなかったものの、重要な問題の所在が明らかになった点で意義深いものであったと思っています。

ただ残念なのは、運営側、出席者側とも不慣れのため、模擬委員会形式のメリットがあまり活かせず、通常のシンポジウムとの違いがあまり打ち出せなかったことです。ケーススタディを考える資料を配布すべきではなかったかというご意見もいただきました。また、時間的な問題もあり、会場のみなさまにほとんどご発言いただけなかったことは企画側として心からお詫び申し上げます。これは今後、回を重ねて有効な議論形式に成長させていきたいと考えています。

ところでこの日、LNET特製絵葉書と名刺を編集長の長澤さんとイラストレーターの安田さんが作ってきてくれました。絵葉書はご希望の方にLNETからの暑中見舞いというかたちでお送りいたしますので、LNET編集部<編集部注:ここにはメールアドレスが記入されていましたがスパム対策のため削除しました 2004.11.18>までご住所とお名前をご連絡ください。なお、お預かりした個人情報はこの暑中見舞いにだけ使い、利用後は破棄します。

2002.07.16 最相葉月(プロフィール)



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